土佐錦魚日記「トサキンにっき」

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2007年3月28日(水)
活発な動き、換水。

 今朝の舟は9℃(昨日は11℃)、夕方は17℃(昨日は13℃)と、水温も高く、魚も活発な泳ぎで水面に口を突き出して、激しい給餌の催促でした。

 ここ数日は暖かく、朝夕二回の給餌が続いているので、特に青水化が進みやすく、今日も夕方には全容器で1/2の換水を行なっておきました。

 舟にも少しコケが付いてきたので、そろそろ完全に更水としても良いのですが、あまり刺激しすぎると産卵が早まりそうなので、ゆっくりと水は薄めて行く予定です。

 ちなみに1週間前にまっさらな状態でセットした丸鉢もコケがうっすらと付き、少し青水化してきています。

 右の写真は舟の上から直接撮影した明け二歳魚で、昨年の当歳の部の優勝魚です。柔軟な親骨のおかげで、姿勢も安定していて、この大きな尾でもバランスよく泳いでいます。
 写真では大きく見えますが、まだ7〜8cmの魚です。
今年の二歳は昨年のように当歳時に大きくしていないので、80Lの舟にももう少し多く入れれるほどのサイズですが、二歳は4〜5尾、三・四歳は3尾程度としています。

2007年3月26日(月)
丸鉢で冬越しした二歳

 今朝は舟が8℃、丸鉢は4℃と少し冷えましたが、それでもずいぶんと暖かくなってきました。
 夕方でも17℃あり、餌を求めて勢い良く寄って来ます。
 餌は、朝夕の二回で、夕方は6時半の給餌となるので、1時間ほど電気をつけておきました。

 写真は、放任の丸鉢で越冬させた明け二歳となるガクトの仔達です。
 どうも手をかけずに放置していた二歳の方がかえって調子が良いようで、低温耐性がついている感じで、5℃以下で給餌しても、全く調子を崩さない体質になっています。
 写真では分かり難いのですが、左は目付けが悪く、右は長手で渡りが短く、前極めが弱いため、ともに品評会魚ではありませんが、どちらも光るものを感じさせる魚で、なんとなく今まで残しています。

2007年3月25日(日)
暖かい春の日

 今朝は波板が無くても水温は12℃で、日中は18℃まで上がっていました。屋上へ移した環境ショックも考慮して夜間は波板をかけていましたが、明日以降も春らしい気温の高い日が続く予報なので、今夜からは波板は外したままとします。

 今日は全ての容器で換水を行い、古水を半分残しての換水としました。水はほぼ透明の更水としていますが、容器のコケは出来るだけ残しています。


 今日は3回、アユ餌を与えていますが、まだ量は少なめで徐々に増やす予定です。

 また、雄の追星もそろそろ出揃って来たので、今日は雌雄を別々に分けておきました。うちではやはり雄ばかりで雌が少なく、雌は三歳で2尾、二歳ではまだはっきりとしませんが3尾前後になりそうです。

 写真は先日I氏から送って頂いた二歳ですが、これも雄魚です。I氏の系統魚らしい、尖った顔ときれいな腹型が特徴の素晴らしい魚で、うちの二歳より一回り大きく、産卵にも十分に使えそうです。今後の成長が楽しみな魚です。

2007年3月23日(金)
いよいよ本当の春の気配。トサキンの世界にも新たな風が・・・。

 今年は、2月が4月並に異常に暖かく、3月は2月並に非常に寒いという、全くおかしな気候で、せっかく起こした魚を再び眠らせるような事になってしまいましたが、広島では明日からやっと本格的な春の訪れとなりそうです。

 今朝の舟は8℃、日中はかなり上がったらしく、夕方でも15℃ありました。そのため、餌は朝夕2回、極少量を与えていますが、これからの水温の上昇に合わせて、水を換えて徐々に更水にして、餌の量も増やして行きます。もちろん太らせすぎないように調整しながら、産卵に備える体力をつけるため、一回り以上は大きくするつもりです。

 さて、「中日本トサキン愛好会」がいよいよ明後日、3月25日に設立の運びとなったそうです。入会のご案内は、今日新たに設置したトップページの「土佐錦魚情報紹介」をご覧下さい。
 今後も、全国の愛好会の動きや、土佐錦魚にまつわる出来事など、情報が入れば順次掲載していくつもりです。

2007年3月18日(日)
フィッシュマガジンの影響

 おそらく先日発売のフィッシュマガジンにこのHPのアドレスが紹介されていた影響だと思いますが、、「トサキン保存会西日本支部のページ」http://www.geocities.jp/tosakin9/hozonkai.htmlへのアクセスが、今週1週間はいつもの5倍に増えています。
 新たに土佐錦魚に興味を持たれた方々も、このHPを見て頂いているのだと思うと、土佐錦魚の魅力や飼い方をどこまで伝える事ができたか少し不安にも感じますが、観賞魚雑誌にアドレスが載る事は、やはり大きな反響があるようで、HP運営にも一層気を引き締めてかからねば・・・と気合が入ります。

 また、今日は先週に続いて、今年に入って4人目となる新規入会希望の申し込みがありました。(残念ながら会員が増えすぎているため、今月に入ってからは、既に2名の入会をやむなくお断りしています)
 これまでの入会の動機としては、「O支部長の人柄に惹かれて」入られる方が一番多く、ついで「口コミで評判を聞いて」、あるいは(このHPの中でも会の活動の様子を紹介していますが)、「HPで関心を持った」という理由となっています。
 今後は金魚伝承だけでなく、他の雑誌などの影響も出てくると思いますので、さらに入会希望が増えると予想されますが、対応が難しくなりそうです。
 昨年の活動の実績に対して、会員の皆様から過分な評価を頂いていますので、事務局としては研究会活動や運営の支援がなんとかできているのだと一安心する反面、このまま会員が増えては、既存の会員への支援が行き届かなくなり、事務の負担も限界を超えるので・・・と、いつもの不安にかられてしまいます。(⇒翌日、会長とも調整して、当面は新規入会の休止を、HP上で公表する事となりました。)


 さて、今日は晴れ間はのぞきながら冷たい風の吹く少し寒い一日で、朝の水温は波板の下で7℃、日中は14℃でした。
 屋上に移動させた環境変化のショックを考慮して、まだ餌は与えていませんが、どの舟の魚も水面で口を明けて人影を追ってくるので、そろそろ水温の上昇を見ながら、餌を再開させてゆくつもりです。

2007年3月17日(土)
信頼と情報と人が集まる条件

 今日の夕方、O支部長から電話を頂き、4月の研究会の準備など調整を行ないました。その他にも、いつも電話の際には恒例となってきた「土佐錦魚界の様々な情勢について」など色々と教えて頂きました。
 また、O支部長のところには、懇意にしているピーシーズ(金魚伝承を発刊している出版社)との話の中で、次号の発刊が4月中となる情報も教えてもらったそうです。
 今回は、トサキン保存会西日本支部の品評会結果が掲載されるので、発刊が楽しみですが、いつものように遅れないように祈るばかりです。
 それにしても、地方にありながら、いつもO氏の情報収集力と人脈には驚かされますが、世間がそれだけの評価をしている事が、自然とO氏のもとに情報や執筆要請、人が集まってくる所以だと思います。

 さて、一昨日から屋上に移動した設備ですが、屋上の冷え込みは予想以上に厳しく、波板無しだったので昨日の朝は3℃まで下がっていました。
 今朝はとりあえず波板は掛けておいたので水温は7℃でしたが、今年の天候にはどうも裏をかかれる感じで、産卵も例年並に遅くなる雰囲気になって来ました。
 ちなみに、一昨日導入したI氏の系統の魚は、非常に調子がよく、上手くうちの環境に馴染んでくれそうで一安心しています。

 上記に「I氏の系統」と書きましたが、一般に、「○○氏の系統」と呼ばれて使われていますが、そもそも言葉の定義が曖昧で、系統の意味を誤解されている方もいると思いますので、僭越ながら私なりに少し解説してみます。
 現在の土佐錦魚は、昭和21年に生き残っていた6尾がもとになっていて、これが様々な人の選別と交配を経て、「飼育家により異なる特徴的な優れた形質=系統」となって、今に伝えられています。
 つまり、「他と差別化された優れた形質を、安定・継続的に作出する事」が、系統の前提で、これらのどれが欠けても系統とは言えなくなってしまいますので、新しい系統の作出や維持は非常に難しい事となります。
 遺伝的には、形質は近親交配を続けた方が簡単に安定するので、どうしてもそうなりがちですが、近親交配を繰り返すと体質虚弱となり、優れた形質をも失ってしまうという弊害があります。
 そのため、時折あらたな血の導入が必要となり、これを怠ると「昔は良かったが・・・」となってしまいます。
 ただし、どのような血を入れるかで、その系統の良さも失ってしまう危険があるので、導入すべき形質を見抜ける目を持ち、このリスクをチャンスに変えられる能力のある人にしか出来ない事なのかもしれません。
 私が主体として飼育させて頂いている「O氏の系統」は顔の良さと尾の大きさに卓越した系統であり、昨年と今回続けて導入した「I氏の系統」は顔から腹にかけての体型と色彩は他に見られない優秀な系統である事は、周知の事実です。
 両氏は、それぞれトサキン保存会のT氏や高知の系統などをもとに、時折新たな血を加えつつ独自に交配と選別を繰り返して、ともに長年掛けて魅力的な系統を確立されています。

 私も何年かかるか分かりませんが、両氏を手本に新たな血を入れつつ、この両系統の良いところを合わせ持つ魚を創りたいと思っています。
 少なくとも、自分の魚を導入させて頂いた両氏に恩返しが出来るよう、両氏に評価して頂けるような土佐錦魚を創りたいものです。
 そのためにも、必要と感じた形質はまず導入し、その後これらの交配から独自の系統の固定を狙いたいと思います。仕事柄、育種に関わる場面がありましたが、経験上、育種には取り入れたい資質を持つ素材の確保が最も大切なポイントだと実感しています。
 交配に用いる魚には、特徴の無い平凡な魚や、私にとって魅力を感じない形質(あるいは、系統とは名ばかりで植物で言うところの自殖劣勢的な魚)は、用いるつもりはありません。

 理論的にも(私自身の考えも同様ですが)、土佐錦魚が品種としての固定が完全ではない以上、血統に固執して狭い範囲で交配を繰り返していけば、やがては優れた形質を持たない平凡な魚同士の交配しか出来なくなる危険性が非常に高くなります。
 また、私が直接面識の無い方々にも、優れた形質を「独自の系統」として確立されている飼育家は多くいらっしゃると思いますが、今後の良い出会いを楽しみにしつつ、当面は両氏の系統で「私の理想の土佐錦魚を創る事」に取り組んでみたいと思っています。

2007年3月15日(木)
再び屋上へ + 増強

 屋上のコート被覆剤の塗り替えを機に、家庭の事情からベランダ飼育へと規模を縮小した設備を、再度屋上に上げて、今日から、屋上飼育を再開できる事となりました。

 規模は、ベランダより舟と丸鉢が1個ずつ増えただけで、80L舟4個、丸鉢3個と、最盛期の1/3程度ですが、600Lの貯め水と、管理のしやすさ、何より環境の良さで、気分的には非常に大きな変化です。
 これで、今年の飼育がなんとかなりそうな最低ラインが確保できた感じで、今年はこの規模の設備で取り組む事とします。


 今日は水温が6℃の寒い一日で、終日小雨が降っていましたが、写真の設備を何とか一日で復活させています。(さすがに非常に疲れました)

 それから、今日はI氏に御願いしていた明け二歳と三歳が1尾ずつ届きました。小雨の中で水温も低かったので大事をとって洗面器に上げての撮影は行なわず、舟での撮影にとどめています。
 それにしても良い魚を頂き、感謝しています。今年の産卵がさらに楽しみとなってきました。

 なお、今日は移動に合わせて2/3程度の換水を行なって、どの舟も写真の様な薄い青水としています。

2007年3月13日(火)
I氏の見学!!

 今日は、かねてからの念願だったI氏のお宅を訪問して見学させて頂きました。お忙しい中、I様には非常に良くして頂き、感謝に耐えません。
 この場を借りて重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。

 私自身、土佐錦魚の飼育を始めて僅か5年目ですが、比較的近くにO氏がいらっしゃった幸運から出会いも恵まれ、今日の土佐錦魚の世界に両翼を成すO氏とI氏の御二人の飼育環境を見学させて頂くという、普通では考えられない得難い体験をする事が出来ました。
 初めてO氏の所を見学した日と並んで、個人的な記念日にしたい程で、今後の飼育にもさらに熱が入りそうです。

 写真は、今日の見学の中でもとりわけ目を惹いた魚で、昨年の「トサキン保存会第34回品評会」の親魚の部で4位になったI氏の魚です。
詳細は「土佐錦魚訪問記」に記事を追加しています。

2007年3月12日(月)
春うらら そうだ!金魚にしよう!!」 フィッシュマガジン2007年4月号Vol.493

 広島では今日が発売でした。インパクトのある表紙の「熱帯魚の」Fish MAGAZINEのロゴも、今回は恥ずかしがっているようで真っ赤になっています。(笑)

 私が購入したのは田舎の郊外型スーパー内の書店でしたが、驚いた事に今までに無かった事ですが、書店でも「売れる!」と感じて多く仕入れたのか、平積みで置かれていました。
 私自身も、(今までに購入した事の無い方から)この号の購入を頼まれていたので、合わせて2冊を購入しました。

 内容はさすがに緑書房の金魚特集と感心させられる内容でしたが、今回はカラーが37ページもの特集で、他にもらんちゅうの品評会のページが3ページあり、金魚関連で40ページとなるもので、これまでに無かったボリュームでした。
 細部には触れませんが、他の金魚特集も十分な読みごたえで参考になる部分も多く、是非入手すべき一冊だと思いました。(今回は金魚の愛好家にとって本当にお買い得です。)

 さて、一番気になっていたO支部長による「トサキンの楽しみ方」ですが、いつもの文章で、土佐錦魚の愛好家として、飼育の基本をわかりやすく、理論的に解説されていて、飼い方や見方の基礎が、自然と理解できる内容となっていました。

 二歳、三歳、四歳の各姿を比較したガクトの写真をはじめ、丸鉢飼育の環境、当歳魚の成育ステージ毎の変化、本部の品評会優勝魚と会場風景など、土佐錦魚の魅力が凝縮されていて、「土佐錦魚を飼ってみたい!」と思わせる内容でした。
 今回の記事は、土佐錦魚の普及に、非常に大きな貢献だと思います。

 ちなみに、「トサキン保存会西日本支部」の記載や、このHPのアドレスhttp://www.geocities.jp/tosakin9/hozonkai.html
も紹介されていて、うちの会の知名度も合わせて高まりそうです。(事務局としては、少しというか、かなり心配ですが・・・)

2007年3月9日(金)
再び冬ごもり

 昨日と今日と冬の寒さが続いています。朝の水温は昨日は5℃、今日は4℃でした。そのため、2日とも給餌は全くなしで、波板も掛けっぱなしで冬ごもりに戻った管理としています。

 昨日と今日の夕方とで、全ての舟と丸鉢の換水を行ないました。水温は7℃だったので、本来なら換水はしたくないのですが、明日の工事を前に、貯め水の確保が非常に厳しくなるのでしかたなく行なっています。
 
 換水が難しいので、水は出来れば1週間は持たせたいところです。この温度での無理な換水のショックを和らげる事と、水を長くもたせる事、再び訪れた低温に耐えるようにと考慮して、青水を洗面器4杯分戻しています。

 写真は昨日の換水時に撮った4歳雌魚です。

2007年3月7日(水)
寒さ再び

 先日の春を感じさせる暖かさがうそのように、昨日今日と寒い日に逆戻りです。今朝は随分と久しぶりに庭の睡蓮鉢に氷が張っていました。

 プラ舟は青水化がかなり進み、今朝の水温は8℃。朝の給餌は止め、夕方早めに1度極少量の給餌のみとしています。
 前回の換水から今日で4日目ですが、日曜日から月曜日の異常な暖かさで、特に5日の月曜日の朝には水温が18℃もあり、この影響もあって、かなり青くなっています。
 心情的には換水したいところでしたが、貯め水にも時間にも余裕が無いので、なんとか週末まで耐えさせるつもりです。
 寒さも再び帰ってきて、これからしばらくは低温が続きそうな予報です。週末に薄めの青水として、冬囲いの状態までとはしませんが、給餌をごく少なめで管理をする予定です。

2007年3月3日(土)
春の気候

 昨日も今日も暖かく春らしい一日で、朝の水温は14℃、日中は昨日は20℃で今日も17℃まで上がり、餌を求めて水面から勢いよく顔を出して動きも活発になって来ました。
 四歳の雄魚にはかなりはっきりと追星も見られ、産卵の早まりは確実な状態となっているようです。

 写真の舟は明け二歳のもので、今日の換水後のものです。今回は洗面器3杯の古水を残しての換水で、ほぼ更水となっています。

 それから、今日はHPの過去の「土佐錦魚日記」を整理して月別の日記を見やすくしてみました。
 今年のような気象変動の時には特に過去の日記をふりかえる事が多く、自分自身のためにも過去の経験も少しでも活用したいと思っています。 

2007年3月1日(木)
遺影

 昨日夕方、写真の明け三歳魚が死んでしまいました。昨年の品評会の二歳の優勝魚ですので、非常に残念で今日もまだショックを引きずっています。

 飼育者にとって、魚の死は過失以外の何者でもなく、恥ずべき事ですので、HP上での公開は躊躇いましたが、この魚にとっても、今後の私自身のためにも、また、この日記を見て頂いている方にとって少しでも参考になる事があればと思い、今回の件について、原因として思い当たる点に触れてみたいと思います。

 まず、品評会直後から、全く餌を食べず(正確には食べてもすぐに吐き出す状態)で、とうとう冬囲いまで、全く1粒の餌も食べずに越冬に入りました。⇒@越冬前の体調不良
 冬囲いに入ると、すぐに逆立ち気味となり、合わせて最も早くから白雲病になっていました。⇒A越冬中の発病で体力の消耗
 越冬中は水面で浮かび気味となっている事が多かったのですが、2月に入って換水を行なった頃から調子を戻して、中旬には白雲病も完治して非常に元気になり、一転して盛んに餌を求める状態で腹も再び出始めていました。⇒B病後の復調期
 舟で同居している他の親魚3尾も全てが非常に調子が良い状態の中、もう安心だと思い、より更水に近くする換水を1週間前に行いました。⇒C餌を求めてぱくつく様子に油断して、わずか二度の換水で急に更水まで持って行った事
 なお、この時の換水前の舟の水温は10℃でしたが、夕方で時間が無い中、早く水合わせを行いたい事情があり、換水後の舟には沸騰したやかんの湯を足し入れ、水温を15℃に上げて、わずか5分間の水温あわせで舟に放ちました。⇒D水温・水質の急変
 翌朝、同時に換水した2舟の全ての魚が餌を求めて上がって来ず、水底でじっとしていたので、これ以降は給餌を止めています。不幸な事に、その夜に波板が風で飛んでいて、翌朝の水温は5℃まで下がり、完全に腹を上にして底に背びれをつける状態で転覆してしまいました。ここまでの夜間はずっと波板を掛け続けていましたが、この日に限って寒波があるという不幸が重なりました。⇒E不幸なミスと気象変動の不運な重なり
 さらに次の日、状態は改善しないため、換水した水が1日しか置いていなかった水でもあり、この水質を疑って、再度この魚の入った舟のみ全換水を行ないました。ちなみにこの時換水していないもう一方の舟は翌日から完全に復調しています。⇒F原因の誤解でさらに環境急変ストレス
 その翌日にあたる昨日の朝には、全体的に少し回復傾向でしたが、帰宅時には、この魚が浮かんで横になって死んでいました。

 ここまでの間、さらに判断を狂わせたのが、この魚が一貫してえらの開閉が通常魚と変わらず、表面的に見られる病徴は体色が少し黒っぽくなっていた事だけで、フンも少量ですが出していた事もあり、明らかにえら病や白雲病ではない事が、軽い消化不良程度との判断に繋がり、扱いが雑になった事が考えられます。

 なお、念のために死体を解剖してみましたが、やはりえらや内臓には特に異常はありませんでした。ただ、消化器官の排泄口付近に、茶褐色の5cm程度の長いフンが見られました。1週間は餌を与えていないので、これが未消化で残ったままというのは、消化機能に障害があったように考えられます。

 総合して考えてみると、急な春が思いがけず早く来た事もあり、冬囲いからの起こし方にも無理があって、体力的に弱っていた魚はついて行けず、色々な不幸な要因も重なり、結果的に消化器官に大きなダメージを負ったと考えられます。

 なお、写真は死亡する前日の換水時のもので、どうも改善しないような気がして、最後の遺影のつもりで撮影したものです。そうならない事を祈っていたのですが残念です。 

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