土佐錦魚訪問記 2009

私が実際に見学させて頂いた飼育家の皆様の飼育環境などを紹介します。
(写真はクリックすると拡大します)

取材させて頂いた皆様へ:見学させて頂いたばかりか、撮影およびHPへの掲載許可を頂き、ありがとうございました。

(ご本人の希望により、プライバシーに関わる部分には、表現や画像加工などで情報を制限しています)

丸鉢ライン

小川様(当歳魚の夏):広島県F市(2009年8月9日)
 研究会のときには多数の会員の手前、踏み込んだやりとりが難しかい点もあるので、今回の個人的な訪問では、改めて管理の細部に渡って確認してみたいと思い、見学させていただきました。
 昨年の当歳魚も非常に良い出来でしたが、「今年の当歳はさらに出来が良い」とのことで、期待して訪れましたが、昨年にも増して系統の特徴が安定してきている感じで、どの鉢も一様に「顔が尖って腹が出ている」極めて特徴的な当歳魚達でした。
 左上は、昨年の全国大会で二歳の部で準優勝となった雌親の子で、腹の幅がこのサイズではありえないほどながら目先が尖った上品な顔で、尾の後ろが大きな魚です。
 どの鉢の当歳魚も最近7尾前後に減らしたところだそうで、洗面器に上げるとぐるぐると非常によく泳ぎ、普段から十分に泳がしているのが感じられます。
 まだ親骨を後ろに流して素早く泳ぐ姿にも特徴があり、一見してわかるほど袋の大きさが目立っていて、今後の返しの発達を予感させてくれます。
 その他の鉢から撮影用に選んでいただいたものが上の写真の5尾で、体型や尾型には色々なタイプが見られますが、共通して顔が尖って小さいことから、系統的に顔が良いのに加えて、飼育環境と管理による顔の創りであることがうかがわれます。
 上の右端の面被りの魚は二歳魚ですが、サイズが特別大きい訳ではなく標準的な大きさながら、既に秋の品評会で十分上位に入れるほどの返しで、今後が非常に楽しみな驚きの魚でした。
 右の写真の素赤は、褪色後に素赤となった「黒いトサキン(リンク先画像は5/24の姿)」です。
 写真では分かりにくいのですが、明らかに他の素赤より濃い体色を示していて、赤色色素の数も突然変異で増加しているのではないかと考えられます。
 黒い時には眼の白目部分も黒かったのですが、褪色後にこの部分が赤くなっているのも面白いところです。

丸鉢ライン

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