トサキン保存会西日本支部 第一回 品評会 2006年

・2006年11月19日(日)10時30分から、広島市東区民文化センターにて開催しました。
・親魚の部、二歳魚の部、当歳魚の部と3部門の審査結果から上位10尾を紹介します。
・会員の参加者は22名で、出品魚の合計は120尾でした。
 (うち当歳魚56尾、二歳魚38尾、親魚18尾、参考出品魚8尾)

【品評会結果】
コメントはO支部長の評価を主体に、一部私の感想等を取り混ぜています。出品者の方には不快な指摘もあると思いますが、土佐錦魚の見方、評価の基準を明確にするため、あえて欠点も記載しています。
出品者氏名は公開せず、名字のみローマ字表記とさせて頂きますので、ご了承下さい。
(写真はクリックすると大きい画像が見られます)
親魚の部 上位入賞魚
優勝 準優勝 第三位
Ogawa氏出品魚(ガクト) Ooga氏出品魚 Yamaguti氏出品魚
土佐錦魚としての際立った素質を持つ。尖った顔、十分な目先、雄魚でありながら十分な腹、綺麗な更紗模様で、特に尾の反転が素晴らしい魚。4歳でありながらもいまだ十分な張りのある平らな尾を持つ。 尾の白い巻き模様が見事な綺麗な素赤。丸手の雄魚でこの腹出しは素晴らしい。反しも良く、尾も極まっているが親骨が少し前に出しているのが残念だが、十分な品評会魚である。 雄魚でこの腹出しは見事。反しも良く、どこの品評会でも堂々と上位が狙える魚。褪色中の虎剥げ模様で、色で損をしている点は不運。
第四位 第五位 第六位
Kazuta氏出品魚 Ooga氏出品魚 Ikemoto氏出品魚
尾芯が太くまっすぐ通り、大きな尾をしっかり支えている。反転が良く後ろも綺麗に極まっている。安定感のある良魚だが、雄らしい体型で、やや腹が不足しており、この順位となった。 反しがきっちりと極まった良い魚。雄魚だが腹出しは適度。大きな欠点が無く来年以降が楽しみな魚。サイズが小さい点が少しマイナス評価となった。 上位5位までに比較して欠点が目立つが鱗並びも良く、悪い魚ではない。尾芯を少し振っており、尾の押さえも不足気味。色が薄いのも気になる。
第七位 第八位 第九位
Nakasio氏出品魚 Ikemoto氏出品魚 Tateisi氏出品魚
綺麗な顔と腹のラインで悪い魚ではないが、この魚も尾芯を僅かに振っている。親骨が硬く、逆立ち気味のため、今後の伸びは期待できない。 尾が大きいが、筒伸び気味で尾芯飛びが気になる。尾芯を少し下げており、洗面器での泳ぎを見るとあまり気にならないが、角舟ではもう少し尾を下げる魚。 全体的な雰囲気は非常に良いものを持っているが、尾芯周りに目立つ皺があり、順位を下げざるをえなかった。尾のかさも浮き出ており、大切にしたい魚。
第十位
Tateisi氏出品魚
際立った欠点は無いが、水が合わなかったのか、少し元気が無い点がマイナス。反しは良いが尾の張りが弱く、少し下げている。

二歳魚の部 上位入賞魚
優勝 準優勝 第三位
Saijo出品魚 Ooga氏出品魚 Ooga氏出品魚
体は小さいが、口先から腹にかけての体型のラインと顔が素晴らしい魚。反しも良く、僅かに尾芯の先をすくい気味だが、欠点らしいものが無く、まとまっている良魚。 優勝魚との差は僅か。尾芯の先に僅かな皺があるが、綺麗な濃い赤い体色で腹出しも適当。二歳魚の理想的なサイズに仕上がっている良魚。 準優勝魚と雰囲気が似ている良魚。反転が良く綺麗な更紗だが、尾芯の脇の皺があり3位となった。その他には大きな欠点は見当たらない。
第四位 第五位 第六位
Kubota氏出品魚 Ooga氏出品魚 Ikemoto氏出品魚
口先の尖りが際立っており、今回の二歳の中では最も顔が良い。尾芯の通りが良く、かさの浮き出た大きな尾で、反転も良く、腹がもう少しあれば優勝魚にもひけをとらない良魚。サイズが上がればさらに良くなる。 丸手の綺麗な更紗。尾が少し小さく感じる事、反転が若干不足している事からこの順位。親になると特に4歳位で良い魚になる。 全体的な雰囲気が良く、特に尾の張りが良い魚。尾芯の先が若干蛇行しているのが残念。当歳時の飼育に少し無理があったのか、目幅があるのが気になる。
第七位 第八位 第九位
Nakao氏出品魚 Kubota氏出品魚 Nakao氏出品魚
一見すると筒伸びに感じるが、腹が出てくると非常に良い魚に化けるタイプ。尾芯の先に手術跡が見られ、完全に治りきっていないため、かさの出方が不十分なのが大きなマイナス。 体色が濃い素赤で、尾の白い巻き模様も綺麗に入っているバランスの良い魚。若干迫力には欠ける。左の親骨が少し前につったようになっているため、尾芯を若干左に振るのが残念。 更紗模様が綺麗な愛嬌のある魚。全体のバランスは良いが、反転が弱く幼く感じる。目付けが悪く、目の縁が光って見える点が気になる。
第十位
Tateisi氏出品魚
親魚並の大きなサイズのため、反しやかさが出て迫力はあるが、品を失っている。尾芯を少し振っている事、尾芯をやや下げている事からも上位は難しい。

当歳魚の部 上位入賞魚
優勝 準優勝 第三位
Saijo出品魚 Nakasio氏出品魚 Nakasio氏出品魚
尾と体のバランスが素晴らしく、後ろの大きさが際立っている。顔、体型とも良く、渡りが十分で当歳魚の時点で仕上がっている魚。ただし、前が極まりすぎているので、二歳以降は転覆する可能性が非常に高く、今後は期待し難い魚。 優勝魚との差は僅か。体型、顔、腹出しも良い。前極めが若干弱い点と後ろが優勝魚に劣るが、将来性があり、支部長の個人的な好みはこちら。好みで順位付けは出来ない事と現時点での仕上がり(完成度)で準優勝となった。 準優勝魚との差は僅か。後ろはこちらが上。極僅かだが、尾芯を左に振っている事から3位となった。こちらも二歳以降が期待できるバランスの良い良魚。
第四位 第五位 第六位
Saijo出品魚 Ikemoto氏出品魚 Ikemoto氏出品魚
9月の当歳魚品評会での優勝魚。尾の後ろや渡りも大きくなって、一見すると優勝魚を上回るバランスだが、尾芯の先に傷が見られ、この辺りから若干尾先をすくう感じが見られる。これが無ければ、の良魚。 前極めもきちんと出来ており、綺麗な後ろを持つ。当歳魚の基本を押さえており上位との差も僅か。尾の押さえが若干弱く、尾芯の先が浮ついたようになるが、良い魚。 O支部長の個人的な好みでは、当歳の中で最も好きな魚。前極めは上位5位には及ばないが、柔軟な親骨で癖の無い素直な泳ぎで、二歳以降が非常に良くなると期待できる。腹のラインもすっきりとして良い。
第七位 第八位 第九位
Saijo出品魚 Kazuta氏出品魚 Ooga氏出品魚
体型が素晴らしく、尾筒の太みが際立っている良魚で反しも良い。尾芯の癖と、尾の前と後ろの境に窪みがあり、この順位。二歳以降、親でまだ良くなる魚。 これも、どこの品評会でも十分に通用するレベルの良魚。鱗目が細かく上品。口先が丸くなっている点が気になる程度で、上位が良すぎたためにこの順位。 渡りも十分で、前極めも極まっているが、尾芯に大きな目立つ欠点がある。やや顔の品が失われつつある事も注意が必要。親魚になるとさらに良くなる魚。
第十位
Kouno氏出品魚
当歳魚としての品、可愛らしさを感じさせる魚で、好感が持てる。今年からの本格的な飼育で、この出来は立派。二歳以降が楽しみな魚。

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