2005年広島土佐錦魚品評会

2005年10月16日(日)10時から、広島県安芸郡府中町にて開催されました。
今年は、親魚、二歳魚、当歳魚と3部門(公開)と、共通の無選別稚魚を分けて
育成した課題魚部門(内部評価のみで非公開)の審査としました。
【出品魚の合計は112尾、うち当歳魚77尾、二歳魚16尾、親魚9尾でした。】
(写真はクリックすると大きい画像が見られます)
コメントは審査員のO氏の評価を主体に、一部私の感想を取り混ぜています。出品者の方には不快な指摘もあると思いますが、土佐錦魚の見方、評価の基準を明確にするため、あえて欠点も記載しています。出品者氏名は公開せず、名字のみローマ字表記とさせて頂きますので、ご了承下さい。

親魚の部 上位入賞魚
優勝 準優勝 第三位 第四位 第五位
親魚優勝 親魚準優勝 親魚第三位 親魚第四位 親魚第五位
Ikemoto氏出品魚 Matuno氏出品魚 Saijo出品魚 Ikemoto氏出品魚 Oono氏出品魚
3歳雌魚。丸手で尾のバランスが非常に優れている。産卵によるものか少し痩せており、尾芯の先に難があるのが残念。色が上がればまだ良くなる魚。O氏のガクトの兄弟魚で、指先の太さで分譲されたものを育成した魚。 5歳雄魚。後の張りが際立っており、反転が見事。尾の安定度が非常に良い。尾やバランスは土佐錦魚らしい金魚の見本と言える。尾芯の傷が残念。雄魚でこの腹は十分だが、さらに太みがあればがなお良い魚となる。 3歳雌魚。顔のラインが素晴らしく尖りが見事。返しも3歳と思えないほど。尾も大きく発色が良いが、尾芯の周りの皺が欠点。雌魚としては腹が少し寂しい事もあるが、欠点を上回る長所があれば上位に行ける典型。 3歳雌魚。優勝魚と兄弟魚。丸手できれいな卵型で尾が大きい魚。若干痩せており、褪色中で色が薄い点がマイナス評価。尾芯先の癖が残念。親として用いれば十分な仔出しをするタイプで、種親での活躍に期待が持てる。 大きな欠点の無い魚だが、際立った長所も無いのが残念。エラめくれの後遺症があり、5位の評価となった。

二歳魚の部 上位入賞魚
優勝 準優勝 第三位 第四位 第五位
二歳魚優勝 二歳魚準優勝 二歳魚第三位 二歳魚第四位 二歳魚第五位
Ikemoto氏出品魚 Saijo出品魚 Ikemoto氏出品魚 Saijo出品魚 Matunaga氏出品魚
出品魚の中でも、理想に近い体型と尾型。バランスが非常に良い魚で、泳ぎに安定感がある。尾芯の周囲に小さな欠点もあるが、後が大きく、優勝の位置は文句無し。 特徴的な後が大きな尾を持つ雄魚。返しも十分。少し痩せており、尾芯に皺が寄る。尾芯が僅かに高めだが、この尾を支えるには適度の高さ。大きな尾を得るため、種としての使命も重要。 雄魚でこの腹は十分。口先から尾筒に欠けてのラインは素晴らしく、優勝魚にも劣らない。若干尾の幅が不足しており、尾先の割れがあるため3位となった。返しも良いので、仔に期待が持てる魚。 雄魚だが、尾筒から前は非常に素晴らしく丸手の見本。二歳とは思えない袋の大きさで、迫力がある。尾芯両脇の皺とたるみが大きな欠点でこの位置。胸鰭が大きい事も特徴。種としての活躍にも期待が持てる。 体型がきれいな魚。大きな欠点は無いが、際立ったた長所らしいものが無いのが残念。泳ぎは安定しているので、観賞魚としては十分な魚。尾芯わきの皺と弱い反転は気になる。

当歳魚の部 上位入賞魚
優勝 準優勝 第三位 第四位 第五位
当歳魚優勝 当歳魚準優勝 当歳魚第三位 当歳魚第四位 当歳魚第五位
Saijo出品魚 Ikemoto氏出品魚 Matuno氏出品魚 Oono氏出品魚 Ikemoto氏出品魚
口先から腹にかけてのラインが素晴らしく、理想的なサイズに抑えている。尾の安定が素晴らしく張りも良い。かさも出ており反転も理想的。O氏のガクトの仔 卵形のきれいな体型で目先も十分。大きな後を持つ。サイズが大きすぎで評価を下げているが、2歳の姿が楽しみな魚。反転は良いが若干桜気味なのが気になる。 優勝魚と同様、理想的なサイズに抑えている。体型は優勝魚に劣らないが、決めの甘さと押さえの不安定でこの位置。いわゆる雰囲気が優勝魚に劣っているが二歳で伸びる魚。 出品魚中、土佐錦魚らしさを最も感じさせる魚。サイズも小さく未完成だが、しわの出来難い尾を持っており、無理なく飼えば二歳魚で優勝も狙える魚となる。 尾は幅があり、安定度が高い。返しも十分。丸手のきれいな体型だが、目幅が広いのが大きな欠点。その他に際立った欠点は無いだけに残念

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